仮想通貨について調べてるとちょくちょく目にする「ハードフォーク」という言葉。
ハードフォークって一体何?
なんとなく分かるけど、説明してって言われたらちょっと・・・
おそらく、あなたもこんな感じに思ってるんじゃないでしょうか?
【ハードフォーク=通貨が分裂して新しい通貨が生まれる】
と考えてる人も多いと思いますが、実はこの答えは50点ぐらいなんです。
厳密にいうとハードフォークの仕方は4種類ほどありますからね。
そこで今回は、ハードフォークとは何なのか全く分からないあなたでも、完全に理解できるようにハードフォークについて徹底解説していきます。
通貨がハードフォークすることによって僕たちにも大きなメリットがある事も有りますので、その辺りも丁寧に説明していきます。
それではどうぞ!
目次
ハードフォークとは
ハードフォークとは簡単に説明すると「本来、一本の鎖で繋がっているブロックチェーンが分岐することによって、一つの仮想通貨が分裂する事」を意味します。
なぜ分裂するかというと、技術改善・仕様変更のために「今までのルールを変更」する必要があるからです。
まだ仮想通貨というものは完璧なものではないので、どんどんアップグレードが必要なんですね。
分裂というと「通貨が2つに分かれて新しい通貨が誕生する」と思いがちになってしまうんですが、新しい通貨が誕生しないアップデートの役割をしたハードフォークも存在するんです。
つまり、
- ハードフォーク=ブロックチェーンが分岐する→◯
- ハードフォーク=新しい通貨が生まれる→×
この定義だけは前提知識として覚えておいておきましょう。
ハードフォークは4種類ある!?
分裂するのに通貨が新しく生まれないってどういう事??
なんていう疑問を持ってる人も多いと思います。
冒頭でも軽く説明しましたが、仮想通貨のハードフォークは4種類のパターンに分類されます。
分かりやすくまとめるとこんな感じ。
- 通常の分岐(新しいコインは生まれない)
- アップグレードだけされる(新しいコインは生まれない)
- 派生通貨が作られる(新しいコインが生まれる)
- 全く違う通貨になろうとする(新しいコインが生まれる)
↓それぞれ内容について詳しい説明はこちら
[su_box title=”ハードフォーク4種類の詳細” style=”default” box_color=”#333333″ title_color=”#FFFFFF” radius=”3″ class=””] [su_accordion class=””] [su_spoiler title=”通常の分岐(新しいコインは生まれない)” open=”no” style=”fancy” icon=”plus” anchor=”” class=””] これはブロックチェーン本来の仕組みです。ブロックチェーンは一本の長いブロックが続いています。
ですが、実は日常的に分岐が繰り返し行われていて、一時的に分岐したあと一番長く生成されているブロックチェーンが残る仕組みとなっています。
そしてこの作業は自動的に行われるので、新しい通貨及びブロックチェーンは生成されないって感じですね。[/su_spoiler] [su_spoiler title=”アップグレードだけされる(新しいコインは生まれない)” open=”no” style=”fancy” icon=”plus” anchor=”” class=””]
これはスマホやPCでいう、OSやアプリケーションのバージョンアップアップみたいな感じですね。
初期に作られたものに、多くの機能や性能の向上などを更新してより良いものにする事です。
ブロックチェーンを利用する仮想通貨でも同様に通貨内容の更新として行われることになりますが、これを行う際はハードフォークが必要になります。
大部分のネットワークが新しいソフトウェア・バージョンにアップグレードされ、古いチェーンは機能しなくなるので、新しい通貨及びブロックチェーンは作成されないって事になりますね。
イーサリアムの「メトロポリス」「セレニティ」などのアップデートがこれに該当します。
[/su_spoiler]
[su_spoiler title=”派生通貨が作られる(新しいコインが生まれる)” open=”no” style=”fancy” icon=”plus” anchor=”” class=””]
【エアドロップフォーク】なんていうかっこいい言い方をしたりします。
ブロックチェーンによって内容は異なりますが、ビットコインキャッシュなどのビットコイン系のハードフォークは、ほとんどこれに該当しますね。
これはコミュニティ自体がアップデートを望むわけではなく、対象の通貨のブロックチェーンを使って、他のコミュニティが特性を受け継ぐ「違う通貨またはブロックチェーン」を作りたい時に行われるハードフォークです。
なので新しいブロックチェーンが作成されます。
このハードフォークの場合は、既存のチェーンには基本的に支障はなく維持され、ビットコイン(既存のチェーン)やビットコインキャッシュ(新たなチェーン)のように、二つの分岐されたチェーンは、違う名前でそれぞれ機能し続けます。
そして、その時に作られた新しい通貨(ビットコインキャッシュ)はハードフォークをした際に、元々の通貨(ビットコイン)を保有していた量に応じて分配されます。
ちなみにビットコインキャッシュが生まれた時は、1BTCに対して1BCHを分配という形でした。
今、ビットコインキャッシュはとても価値の高い通貨になってるので、ハードフォーク前からビットコインを保有していた人は、ただただ美味しい思いをしてるって感じです。笑[/su_spoiler] [su_spoiler title=”全く違う通貨になろうとする(新しいコインが生まれる)” open=”no” style=”fancy” icon=”plus” anchor=”” class=””]
これはなかなか厄介なハードフォークです。
通貨のコミュニティ内で意見の対立が起こって、全く違う通貨に変わろうとします。
実は、以前にThe DAO事件というイーサリアムが大量にハッキングされた事件があったんですが、この時にイーサリアムはハードフォークをしました。
その際に起きた対立というのが「ハッキングが無かった事にした通貨(チェーン)に変えるべき」というのと「そのままハッキングの事実を残した通貨(チェーン)であるべき」という2つです。
結果として、
- ハッキングが無かった事にした通貨→現イーサリアム
- ハッキングの事実を残した通貨→現イーサリアムクラシック
となりました。
なのでイーサリアムは今、時価総額2位にも位置する価値ある仮想通貨ですが、本来のイーサリアムは現イーサリアムクラシックなんです。
ですがこのように、このハードフォークは新しいチェーンの方が支持された場合、そっちがメインのチェーンになってしまい、市場を混乱させてしまう可能性があります。
これについて詳しくはこちらの記事で紹介してますのでよかったら参考にしてみてください。

そして、ハードフォークの他にもルールを変更する方法として【ソフトフォーク】というものも存在します。
ハードフォークとソフトフォークとの違いは?
簡単に説明するとこんな感じです。
- ハードフォーク:ブロックチェーン自体の仕様変更
- ソフトフォーク:仮想通貨そのものの仕様変更
ソフトフォークはハードフォークとは違い、ブロックチェーンの全てを仕様変更(アップグレード)する事を意味します。
つまり、
全てのブロックチェーンが新しく変わる→ブロックチェーンは分岐しない(一時的に分岐してしまう場合はありますが、永続はしません)→通貨自体も分裂しない
引用:coinpost.jp
これがソフトフォークって認識でおっけーです。
最終的にチェーンが分かれることなく1本にまとまるってことですね。
新しい通貨が誕生しないハードフォークとの違いは?
と疑問を思い浮かべるかもしれませんが、そのハードフォークは分裂したまま、片方のチェーンが機能しなくなるだけなのでソフトフォークではないって感じです。
ハードフォークのメリット・デメリット
ハードフォークについて色々と説明してきましたが、
結局は自分にどんな影響があるの?
ってところが一番気になりますよね。
結論から先に言っておくと、基本的にハードフォークは僕たちにとってメリットの方が多いです。
メリット
メリットとしてはこんな感じ。
- ブロックチェーン上の問題解決
- 分裂した仮想通貨が付与されることがある
- 分裂後のコインにも需要が有る
ハードフォークはめんどくさいものです。
技術者の人たちもできることならハードフォークなんて事はしたくありません。
でもしなければいけない、なぜならそれは「ブロックチェーンに大きな問題を抱えているから」
しかし、ハードフォークをすることによってその問題が解決となれば、それは通貨の質が上がるということになります。
何事にも言えますけど、質が高い方が価値はありますよね。
なのでハードフォークをしたことによって、通貨の価値が上がって価格も高騰する可能性が高いってことになります。
そして、ビットコインキャッシュのようにハードフォークした際にその通貨がタダで付与されることもあります。
そしてビットコインキャッシュにも需要が有るように、これから起こるハードフォークで作られた通貨にも需要が集まり価値がついたら「棚からぼた餅」に授かれるかもしれません。
ですが、ハードフォークして作られた通貨が全ての取引所で扱われる訳ではないので、もしその通貨が欲しい場合は取引所をしっかり選んでおかないといけません。
(※フォークコインとはハードフォークして作られた通貨のことです)
デメリット
- 取引所の停止
ハードフォークが起きる直前後はいろんな人がその通貨を保有しようとします。
ですが、分裂する瞬間に送金などすると、それがうまくいかなかったり、下手したらその通貨が消えてしまう可能性だって出てきてしまうそうです。
そんなことを防ぐために取引所は分裂の直前から少しの間、取引を停止したりします。
実際あらかじめ情報を仕入れて、分裂の前日に保有しておけば特に問題ないんですけどね。
仮想通貨の情報収集の仕方に関してはこちらの記事を参考にしてみるといいですよ。

今後のハードフォーク予定(ビットコイン)
あなたはビットコインキャッシュ以外のビットコインからフォークした通貨を知ってますか?
実はビットコインは過去に何度もハードフォークをしてるんです。
ビットコインの過去におきたハードフォーク一覧はこんな感じ。
通貨名 | 通貨単位 | 実装日 |
---|---|---|
ビットコインキャッシュ | BCH | 2017年8月1日 |
ビットコインゴールド | BTG | 2017年11月13日 |
ビットコインダイヤモンド | BCD | 2017年11月24日 |
スーパービットコイン | SBTC | 2017年12月13日 |
ライトニングビットコイン | LBTC | 2017年12月23日 |
ビットコインゴッド | GOD | 2017年12月25日 |
ビットコインプライベート | BTCP | 2018年2月28日 |
そして2018年はビットコインのハードフォークは50回以上も行われるとの噂があります。
あくまで噂なので、実際どうなるかはわかりませんけどね。笑
ですが、メリットのところでも紹介したようにハードフォークをしたら「棚からぼた餅」のように資産が増えていく可能性も全然あります。
なので今後も将来性のある通貨がビットコインからハードフォークしたら、もしかしたら一攫千金も狙えるかもしれません。

フォークコインをもらうには?
ご存知の方も多いかもしれませんが、国内の取引所ではフォークコインは全然取り扱われていません。
取り扱われてるのは、ビットコインキャッシュとイーサリアムクラシックぐらいです。
さらに日本は、取り扱う通貨の審査が厳しいので、正直言ってこの先もフォークコインが取り扱いの対象になるかどうかは悩ましいところです。
じゃあどこの取引所選べばいいんですかー・・・
フォークコインが欲しいのであれば、海外取引所のBinanceで通貨を持っておきましょう。
Binanceは、全てのフォークコインに対応すると正式にTwitterで発表しています。
We support every Fork 🍴
— Binance (@binance) 2017年12月11日
なので今後もまだフォークしそうなビットコインなんかはBinanceで保有しておくと良いですよ。
海外取引所で口座開設が難しそうだからな・・・って思うあなたは、こちらの記事を読みながら進めれば簡単にできるのでよかったら参考にしてみてください。

まとめ
いかがでしたか?
今回は仮想通貨のハードフォークについて詳しく解説しました。
大事な点は、
- ハードフォーク=ブロックチェーンが分岐する→◯
- ハードフォーク=新しい通貨が生まれる→×
また、ハードフォークといっても以下の4種類のフォークの仕方があるということ。
- 通常の分岐(新しいコインは生まれない)
- アップグレードだけされる(新しいコインは生まれない)
- 派生通貨が作られる(新しいコインが生まれる)
- 全く違う通貨になろうとする(新しいコインが生まれる)
そして、ハードフォークは僕たちにとってメリットが多いということ。
情報を集めればフォークコインだけでたくさんの利益を取ることもできますので、将来性がありそうな通貨のハードフォーク情報を集めてみるのも面白いかもしれませんね。
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