【5限目】お金に備える

お金の「機能」を知ろう

さて、5限目で勉強する内容は「お金に備える」ということです。

1限目で、お金とはつまり「道具」だよということを勉強し、2限目から4限目まででお金の稼ぎ方や貯め方、使い方について勉強してきましたね。

この後の6限目では「お金を増やす」ということについて勉強していくのですが、その前に一度、お金がなぜお金として使われているのか、どう機能しているのかについて学んでいきましょう。

普段何気なく使っているお金ですが、あなたはお金がお金である為に持つ3つの機能を知っていますか?

僕たちは意識せずになんとなくそれらの機能を使っています。しかし実は、お金にその力を最大限発揮ししてもらうには、しっかりその機能を理解し使いこなすことが必要になってくるのです。

この授業では「基本のき」となるお金の役割について解説していきます。

一緒に金融リテラシーをつけて、お金で困ることが無くなるようにしていきましょう。

まずお金には大きく分けて3つの機能が存在します。

  • 価値の「交換」機能(決済機能)
  • 価値の「尺度」機能
  • 価値の「保存」機能

この3つです。どれか一つでも欠けてしまっていては、それはもはやお金ではありません。

まずはこの3つの機能を理解していきましょう。

交換機能(決済機能)

まずは交換機能です。お金を利用する事で、「自分が欲しい何か」と交換する事ができますよね。日常的に行なっている「買い物」が該当します。

昔のように物々交換であった場合、売りたい人と買いたい人の欲求が一致しないと交換は成り立ちませんでした。

例えば「米」と「服」で考えてみましょう。あなたが服を持っていて米が欲しくても、米を持っている人が服は要らないと思っていたら交換は成り立ちません。

しかし、「お金」であればあらゆる物の「交換の媒介」となるので、両者の欲求を一致させる必要なく、交換が実現するのです。

この交換機能が最も広く認識されいているお金の機能と言えるでしょう。

価値の尺度機能

次に日常的に使っているであろうお金の機能が、価値の尺度機能です。

例えば、

「この焼肉が3,000円ならお得だな」
「このTシャツはかっこいいけど1万円はちょっと高いでしょ」

と言ったように判断ができるのは、全てのモノに値段がついていて、その数字が尺度という機能を果たしてくれているからです。

このように金額という数字で価値をある程度見える化してくれるのが、お金のもつ価値の尺度機能です。

価値の保存機能

最後は価値の保存です。お金はその価値を保管することができます。

お金は半永久的に腐る事なく、価値をずっと保存しておく事ができ、そして必要な時にそれを利用する事ができます。

例えば、

「5年後に車を買いたいから頭金をためておこう」
「将来が不安だから貯金しておこう」

このような行為は、お金が持つ「価値の保存」という機能を活用しているという事になりますね。

それぞれの機能を掛け合わせる事が重要

そして、僕たちはこのお金の持つ3つの機能を「なんとなく」掛け合わせて使っています。

そしてその機能を掛け合わせて使う事で、お金は本来の力を発揮してくれています。

例えば、

「北海道へのフライトチケットが1万5千円は格安だ。今週末旅行へ行こう」

とチケットを購入するのは「尺度」と「交換」の掛け合わせです。

「最近コンビニでもsuicaを使うから多めに電子マネーをチャージしておこう」

というのは「交換」と「保存」の掛け合わせ、といった具合ですね。

普段僕たちは何も考えずに、このようにお金の機能を組み合わせて使っていますが、改めて考え直すと面白いですね。

多くの人は2つしか掛け合わせていない

ただ、多くの人がやっているのは、2つの機能の掛け合わせまでです。

しかし本当は、3つの機能を全てかけ合わせるとお金の機能を最大限発揮させることができるのです。では、3つの機能を掛け合わせるとはどのような事なのでしょうか?例を出しましょう。

例えば、あなたは新しいイヤホンが欲しいとします。よく行く大手人気家電ショップに行くと、いつも通り大繁盛。外国人の姿も多くあり、昔よりもさらに繁盛している雰囲気でした。

そんな中で、あなたは良さそうなイヤホンを見つけました。「3,000円でこのクオリティならかなり安いな」と思い、3,000円のイヤホンを購入しました。通勤時に新しいイヤホンで音楽を聞いてみたら、素晴らしい音質で大満足。普段よりも楽しく通勤ができるようになりました。

…とここまでの話はよくある話ですね。この場合だと、お金の機能もいつも通り、「尺度」と「交換」の2つしか使っていません。

では、3つの機能を全て掛け合わせて使うにはどうしたらいいのでしょうか?

3つの機能の掛け合わせ例

ここで登場するのが「株」です。日本には3000社以上の上場企業があり、これらの企業が発行している株は誰でも購入する事が可能です。

この大手家電ショップも上場企業の一つ。株価は約400円で、100株以上から購入ができます。つまり、4万円以上から株を購入する事ができ、1人の株主となれるのです。

さらに、この家電ショップは株主優待も行なっています。

株主優待とは

企業が株主に対して「うちの株を保有してくれてありがとう」という感謝の気持ちを込めて送るもの。優待内容は「自社の製品」や「優待食事券」「割引券」など、企業によって様々。

この家電ショップは500円割引券を1年に2回、合計で6枚分配布してくれます。

「交換」×「尺度」×「保存」とは?

ここまでの説明で、すでに気づいた方もいるのではないでしょうか?

つまり、3,000円とイヤホンを「交換」するのではなく、4万円でこの家電ショップの「株」と「交換」していれば、株主になる事で3,000円を支払う事なくイヤホンを手に入れる事ができるのです。

しかも、株主優待は株主である限り毎年送られてくるので、来年は新しいドライヤーを、再来年は新しい加湿器などを無料で手に入れる事もできるかもしれません。

さらに思い出して欲しいのは、その家電ショップが繁盛していた事。お客さんが増えれば売り上げが伸び、売り上げが伸びれば業績も上がり、業績が上がれば株も上がります。

実際、400円で買った株価が1年後に500円になっていたとしましょう。すると、この一年で4万円が5万円にまで値上がりした事になります。もしここで売却したとしたら、株主優待で無料でイヤホンを手に入れただけでなく、1万円の値上がり益を手に入れる事ができます。

このように、「株価が上がりそうだから今のうちに買っておくといいのでは」と、「尺度」で判断し、株と「交換」して、さらに株として「保存」しておく。これが3つの機能をうまく使い、最大限お金のパワーを発揮させる事ができた成功例です。

もちろん、株価が下がってしまったりして、このようにうまくいかない可能性もあるかもしれません。しかし、このように3つ機能を全て掛け合わせて使う事でお金のパワーを最大限発揮できるという事は最低限覚えておいて頂きたいです。

お金のパワーをアップさせることができれば、お金を単なる「道具」として使うのではなく、「お金を使ってお金を増やす」ことができます。

お金の機能を理解し、「お金を使ってお金を増やす」ことができるようになれば、今よりもぐんっとお金を増やすことが可能になります。

それでは、「お金を増やす」ことについては次の授業で勉強していきましょう。

この授業のまとめ

【5限目】お金に備えるのまとめ
  • お金には「交換」「尺度」「保存」の3つの機能がある
  • みんな無意識に、この機能を掛け合わせて使っている
  • 3つの機能を活用することで、お金の力は大きくパワーアップする
  • 3つ掛け合わせるコツは、「お金を投資に使う」こと

前の授業:【4限目】お金を使う
次の授業:【6限目】お金を増やす

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