「老後の生活が心配」
「一体いくら貯めればいいの?」
と、老後のために貯金したいけど、一体いくら貯めれば安心できるのか気になりますよね。
しかし、この記事を読むことで
- 老後に必要な貯金額が分かる
- 自分の貯金額が多いか少ないか把握できる
- 老後の不安が少しでも解消される
- 今からすべきことが何か分かる
などなど、老後の悩みを抱えるあなたの役に立つと思います。是非最後までご覧ください。
目次
老後の貯金はいくらあれば安心?

貯金額の目安は1,000万円
まず結論から言うと、老後の貯金は大体1,000万円ほどあると安心と言えるでしょう。
総務省が2018年に行った「家計調査年報」によると、2人以上の世帯での1ヶ月の消費支出額は60代で29.1万円、70代以降は23.7万円だそうです。女性の平均寿命である88歳まで生きるとすると、28年間で予想される支出額はおよそ8,900万円となります。
そして老後の主な収入源には年金と退職金があります。
年金に関しては、現時点では夫が平均標準報酬の42.8万円で40年働いた場合、65歳から88歳までの24年間で約6,379万円もらえます。
退職金は大学・大学院卒の場合の平均が約1,983万円となっており、これらを合計すると、老後に予想される収入は約8,400万円となります。
そうなると、生活費の8,900万円まで達するのに500万円の不足が生じます。ですからまずは最低でも500万円の貯金が必要になるということです。
しかも、今後はもらえる年金が減ったり、終身雇用の崩壊により退職金が減ったりすると言われているため、不足金額が大きくなる可能性があります。
ここまで読んで不安になった方もいるかもしれませんが、今後は副業できる環境がさらに整ったり、退職後に新しく仕事を始めたりできるような社会になるとも言われています。
ですから、年金や退職金に頼らなくともお金が稼げるようになっていくので、あまり悲観する必要はありません。
ただし、ここまではあくまで生活費に必要な金額です。この他にも思わぬ怪我や病気、子供の教育費などによって費用がかかることもあります。そうなった時にも安心できる貯金額は、先ほどの500万円にさらに500万円上乗せした1,000万円と言えるでしょう。
何にお金が必要?
まず考えられるのは、怪我や病気などによる予期せぬ出費です。
老後に何かしらの病気を患ったり、大怪我をしたりする可能性は大いにあります。そうなると治療費には多額の費用がかかります。そんな事態に備えて、生活費数ヶ月分の貯蓄を確保しておいた方が良いでしょう。
また、老後2、30年の間に家をリフォームしたいと考える時があるかもしれません。リフォームしたいと思ったら、これまた数百万円以上の費用がかかります。
そうなった時に貯金があれば、思い切ってリフォームするという決断ができます。生活費分のお金だけではリフォームや車の買い替えなど、大きな費用がかかるものは我慢しなくてはなりません。
そして、老後の貯蓄とは少し離れるかもしれませんが、教育費のことも考えなければなりません。
40代で、お子さんがいる方は、老後のための貯金だけでなく、プラスアルファで教育費がかかってきます。子供一人を幼稚園から大学まで育てるとなると、大体1,000万円ほどかかると言われています。
30代の時点でいくらあればいい?

30代の平均貯蓄は470万円!?

金融広報中央委員会によると、30代の平均貯蓄額は470万円です。470万円と聞くと多いなと感じるかもしれませんが、これはあくまで平均値です。平均値の場合、貯蓄額が非常に多い一部の富裕層に引っ張られて値が大きくなっているため、中央値を見た方が参考になると思います。
この場合の「中央値」とは、30代で最も「その貯蓄額の人が多い値」です。30代の貯金額の中央値は200万円となっています。200万円となると少し気が楽になりますね。
この値は、貯蓄ゼロの人を含めたものになっているのですが、30代の時点で貯蓄ゼロという人は、なんと全体の33.7%もいるのです。
33.7%の人が貯金をしていないということは、少しでも貯金をした時点で、残りの66.3%の中に入ることができます。ですから200万円と聞いてもあまり気負いせずに考えましょう。
まずは月1万円貯金を目標に!
そもそも貯金をしていない人が多い30代では、貯金があるという時点でかなり優位に立っているので、焦らなくても大丈夫です。30代は老後の貯金の準備期間と捉えましょう。
例えば月に1万円ずつ貯めることができれば、1年間で12万円、10年間で120万円も貯めることができます。少ない額でも30代の10年間続けることができれば、大金になるのです。
ですから、まずは月1万円貯金を目指してみましょう。そして、貯金することに慣れてきてある程度余裕が出てきたら、2万、3万と貯金額を増やしていきましょう。
40代の時点でいくらあればいい?

目指すは500万円
先ほどの図を見てみると、40代の貯金額の平均値は643万円です。ですが先ほども述べた通り、平均値を見ると一部の大金持ちに引っ張られて値が大きくなっているので、中央値を参考にした方が良いです。
中央値は220万円となっています。ですから、まずはこの220万円を目指して貯金をしていきましょう。
もしこの額が達成できそうであれば、次は年金の不足額である500万円を目標に貯金をしていくと良いでしょう。もし貯められたら、ひとまず老後の必要最低限の金額には達するので、気が楽になりますよね。
毎月いくらずつ貯めればいい?
目指す貯金額を500万円とすると、40歳代の中央値である220万円から10年で280万円増えていることになります。
280万円と聞くと大きな額だと思ってしまうかもしれませんが、10年で280万円ということは、1年間で28万円です。これを12ヶ月で割ると1ヶ月あたり2.33万円。
月2.33万円ずつならなんとかできそうな気がしてきますよね。
今やるべきことは

今の貯蓄を確認する
まずは、自分に今どれだけの貯蓄があるのかを確認しましょう。ここが、貯蓄計画を始める準備段階で、貯金の第一歩と言えます。
また毎月の支出額も把握しておきましょう。どんなペースで貯蓄をしていったら良いかが考えやすくなるからです。
さらに毎月の支出を見直すことで、普段の生活の中に無駄な支出があることに気付きます。無駄な支出を抑えられると、格段にお金を貯めやすくなるので必ずチェックしておきましょう。
あといくら必要か計算する
現在の貯金を確認したら、目標金額まであといくら必要なのか計算しましょう。
必要額がいくらになるのか計算できたら次は、その金額をどんどん細分化していきます。ぱっと見では、途方もなく大きいと思える金額で貯金するイメージができないかもしれません。
しかし、年単位ではいくらか、月単位ではいくらかと細分化していけば現実的に貯金するイメージがしやすくなります。
例えば40代での目標額が500万円だとして、現在の貯金が200万円だったら、必要額は300万円です。300万円を10年で貯めるとなると1年間で30万円貯める必要があります。1年で30万円なので、1ヶ月で2.5万円ずつ貯めれば良いということがわかります。
このように具体的な貯金のイメージができるようになるまで、目標額を細分化していきましょう。
節約をしてお金を貯める
当然の話ですが、貯蓄がいくら必要なのか計算したら、そこから実際にお金を貯め始めていかなければなりません。
お金を貯める時にまず実践すべきことは「節約」です。稼ぎを増やすことは難しいかもしれませんが、節約をすれば確実にお金は貯まっていきます。ですから収入よりもまずは支出に目を向けましょう。
ポイントとしては「固定費を見直す」ことが重要です。固定費とは毎月かかることが決まっている費用で、電気代や携帯料金などのことです。ここをうまく見直すことができれば、食費を抑えて我慢するといったような辛い節約をしなくてもお金が貯まるようになりますよ。
まとめ
いかがだったでしょうか?
今回の記事のポイントをまとめると
- 老後に安心できる貯金額は1,000万円
- 年金、退職金だけでは足りない
- 目指すは30代で220万円、40代で500万円
- まず目標額と自分の貯金額を把握する
- 稼ぐよりも節約して貯金する
今回の記事はあくまで平均値や中央値から貯蓄額の目安を考えたものです。ですから、自分にあった貯蓄額の目標を決めて、お金を貯めていきましょう。
それでは!