【6限目】お金を増やす

お金の世界は5つに分かれている

とうとう「お金の、授業」も最後の6限目になりましたね。6限目の内容は「お金を増やす」ことについてです。

今回の授業は少し長めですが、お金を使ってお金を増やすにはどうしたらいいのか、ということについて学んでいきましょう。

お金は、24時間365日とどまることなく世界中を駆け巡っていて、今あなたの財布の中にあるお金や、銀行口座に入っているお金もその一部です。

ここで、この世界を1つの大きな学校だとするならば、お金の世界は「5つのクラス」に分かれています。

  • 株のクラス
  • 不動産のクラス
  • 為替のクラス
  • 債権のクラス
  • 商品のクラス

各クラスでは様々な人がお金を交換したり増やしたりしています。そして、人やお金は5つのクラスを自由に行き来しているのです。

さて、4限目と5限目では、「お金を投資に使う」ことで「お金の力をパワーアップさせることができる」と勉強しましたね。

そこで、ここからは「投資」と大きな関係がある「株のクラス」と「不動産のクラス」、そして「為替のクラス」についてそれぞれ学んでいきます。

株式投資とは

まずはじめは、「株のクラス」について。

株のクラスには、大きく分けて3種類の人たちがいます。

  • 個人投資家
  • 国内機関投資家
  • 海外機関投資家

個人投資家は、私たちのように個人で企業の株を購入したり売却したりしている人のことです。国内機関投資家は、年金基金や銀行、生命保険・投資信託などの他人から預かったお金を運用している人たちのこと。

そして、海外機関投資家はヘッジファンドや政府系ファンドなど、大口投資家や各国の政府から預かったお金を運用している人たちのことです。

株式投資でお金を増やすには株を売買する必要がありますから、みんな各々のタイミングで株の売買を行なっています。

ただし、売買の目的や思惑は人それぞれ。個人投資家の中にはデイトレーダーと呼ばれるような毎日頻繁に売買する人がいたり、老後の資金目的のために株をずっと保有し続ける人がいたりします。

一方で、機関投資家は仕事として株の売買を行なっているため、企業の決算のタイミングでいかに損失を減らして利益を得られるかを目的として株式投資を行なっているのです。

このように、それぞれの目的や思惑が複雑に絡まり合っているのが株のクラスになります。

そんな株式投資では、主に3つの利益を得ることができます。その利益とは、以下の3つです。

  • インカムゲイン(配当金)
  • キャピタルゲイン(売却益)
  • 株主優待

株を保有していれば繰り返しもらえる「インカムゲイン」

株主投資に限らず、投資で得られる利益は「インカムゲイン」と「キャピタルゲイン」という2種類に分けられます。

「インカムゲイン」は、それを保有している間、繰り返し得られる利益のことで、「キャピタルゲイン」は、安く買って高く売ることで得られる利益のこと。

そして、株の世界でのインカムゲインは「配当金」です。「1株あたり〇〇円」と自分が保有している株数に応じて配当金を受け取ることができ、企業によって半年に1回、1年に1回など回数は異なりますが、株を保有していれば繰り返しもらうことができます。

上場企業の平均の配当利回りは約2~5%となっていて、銀行の預金金利と比べてもかなり高いのが魅力。ですから、貯金の一部を株と交換しておくだけで、銀行に預けておくよりもお金を増やすことができます。

ただし、株の配当金は企業の業績に大きく依存してしまいます。業績次第で配当金が増えることもあれば、逆に配当金が減ってしまうこともあるので、そのリスクはちゃんと頭に入れておきましょう。

安く買って高く売れば得られる「キャピタルゲイン」

2つ目の利益は「キャピタルゲイン」です。先ほど説明した、安く買って高く売ることで得られる利益のことで、株の場合は「売却益」とも言います。

株価は、生き物のように上がったり下がったりを繰り返します。この動きを上手に把握することができれば、株価が安くなったら買って、高くなったら売ることで売却益を得ることができるのです。

しかし、投資にはリスクがつきもの。売却益を狙っても、反対に株価が高い時に買ってしまい、安い時に売ることになれば、「売却損」を出してしまいます。

それでも、キャピタルゲインでは一攫千金を得ることができるのも確かです。毎日のように頻繁に株の売買を繰り返すデイトレーダーには、この売却益を得ることで生計を立てている人もいます。

ただし、これを生業とするのは至難の技。一朝一夕でできるようになるものではありません。株価は、長期的には企業の業績に連動して動くものですので、まずは今後成長して業績が伸びそうな企業を探し出し、中長期的な売買を目的とするのがいいでしょう。

日本の株式限定の特典「株主優待」

3つ目の利益は「株主優待」。株主優待とは、5限目でも出てきましたが、企業が株主に対して「うちの株を保有してくれてありがとう」という感謝の気持ちを込めて送るものです。

日本の上場企業のうち、約半数近くの企業がこの株主優待制度を実施しています。

株主優待は企業によってほんと様々で、「自社の製品」や「優待食事券」「割引券」などから、お米や金券、カタログギフト、コスメにリゾートホテルの無料宿泊券などもあります。

個人投資家の中には、この株主優待を得るために株を保有している人もいます。ちなみに、株主優待制度があるのは世界中で日本だけみたいです。「インカムゲイン」や「キャピタルゲイン」の他にも特典が得られるのは、とてもハッピーですね。

不動産投資とは

続いでは、「不動産のクラス」について。

「不動産のクラス」には、マンションやアパート、オフィスビス、駐車場など様々な種類の「物件」があります。これらの物件を所有してオーナーになることで利益を得るのが「不動産投資」です。

「家賃」と聞くと無意識に「支払うもの」と思ってしまいますよね。しかし、不動産のオーナーになれば、家賃は「支払うもの」ではなく「もらうもの」にすることができます。

毎月支払う家賃は、あなたの生活費の中でも大きな割合を占めていることでしょう。でもそんな家賃が、毎月自動的にもらえるとなったらどうでしょうか?

不動産オーナーは、毎月それだけの金額をもらっている人です。不動産投資と聞くと、自分とはあまり関わりのないお金持ちがやれることだと思いがちですが、意外と不動産投資は身近な話なのです。

そんな不動産投資では、大きく分けて2つの利益を得ることができます。

  • インカムゲイン(家賃収入)
  • キャピタルゲイン(売却益)

そうです。株のクラスでも出てきた「インカムゲイン」と「キャピタルゲイン」です。不動産投資の場合、「インカムゲイン=毎月の家賃収入」、「キャピタルゲイン=売却益」になります。

安定収入に最強の「家賃収入」

不動産投資の最大の魅力はなんといっても、「毎月継続して一定の家賃収入が得られる」こと。

部屋が空室になった場合は別ですが、入居してもらっている限り、1年後でも5年後でも同じだけの収入が得られます。あなたは何もしていなくても、毎月安定して家賃をもらうことができるのです。

そして、「安定して」というのは収入の変動がないということ。

例えば、あなたが貸し出した部屋の家賃が今月は6万円だけど、来月は3万円、再来月は7万円、というようなおかしなことは起きません。毎月6万円の家賃収入がもらえるわけです。

一気にキャッシュが手に入る「売却益」

2つ目の利益は、不動産を売ることで得られる「売却益」です。

株のクラスでも出てきましたが、これは不動産も同じ。物件を安く買って高く売ることができれば、その分の差額が「売却益」となります。

特に不動産の場合は、金額がとても大きいですよね。安い物件でも数百万くらいしますし、高いものになれば数億~数十億円するものまであります。ですから、物件の価値が高くなった時に上手に売ることができれば、一気に数百万~数千万円ほどの利益が手に入れられます。

ただし、不動産投資は金額が大きいだけにもし失敗してしまったら取り返しのつかないことになりかねません。不動産投資を始める時には、しっかり勉強し、事前準備を整えてからリスクを考慮してやるようにしましょう。

不動産は元手がなくても買うことができる

先ほど、不動産は金額が高く、安い物件でも数百万くらいすると説明したことで、

「不動産投資をやってみたいけど、高すぎて買えない…..」
「きっと不動産を買うためには元手が数百万円、数千万円もないとできないよね?」

と思ってしまう人もいるでしょう。しかし、不動産投資はまとまった元手がなくても始めることができます。

その方法は、「融資」を受けることです。もし手元に100万円しかなくても、金融機関から数千万円の融資を受けられれば、アパートやマンションを購入して不動産投資を始めることが可能なのです。

金融機関が融資をしてくれるというのは、不動産投資はそれだけリスクが少ない投資だからとも考えられます。投資というと、株式投資や為替などを思い浮かべがちですが、不動産投資は意外とローリスクでできる投資なのかもしれないですね。

為替(FX)とは

最後に勉強するのは、「為替のクラス」について。

為替のクラスにも、個人投資家や、旅行者、輸出入業者、ヘッジファンドなど様々な人がいます。そして、為替のクラスにやってくる人たちは、それぞれ別の目的で、持っている通貨を別の通貨に交換しています。

例えば、旅行者だったら旅行先の現地通貨を調達するために交換したり、輸出入業者だったら、海外の売上を円に交換したりしているのです。

また、為替のクラスの特徴は、24時間365日眠らずに誰かが活動しているということです。

為替のクラスに来る人は日本人だけでなく外国人も多数います。外国人は自国の通貨と交換しに来るため、日本の時刻とは関係なく24時間ずっと為替のクラスは活動しているのです。

そんな為替の取引も、株や不動産と同じようにインカムゲインとキャピタルゲインがあります。

為替のインカムゲインは「金利」

為替を使って投資をする方法は、外貨預金、FX(外国為替証拠金取引)、外国債券、外国株などいくつかあり、どんな方法で投資をするかによって、インカムゲインは変わってきます。

その中で、為替による投資の主なインカムゲインは「金利」になります。

2020年2月現在、日本の政策金利は-0.10%。これに対して、アメリカの金利は1.75%です。ですので、円を米ドルに交換して保有していれば、金利差の1.85%が利益になるというイメージです。

マイナス政策金利とは

マイナス金利とは、民間の金融機関が中央銀行(日本では日銀)に預けている預金金利をマイナスにすること。これにより、預金者が金利を支払うことになります。

マイナス金利政策を行うことにより、金融機関は日銀に資金を預けると金利を支払わなければなりません。その結果、金融機関は日銀ではなく企業への貸し出しや投資に資金を回すようになるため、経済が活性化されていきます。

また、FXのインカムゲインは「スワップポイント」と呼びます。これも通貨ごとの金利の差による利益になります。

FXが人気な理由の一つとしては、スワップポイントは外貨預金の金利と異なり、毎日もらえるということが考えられますね。

為替のキャピタルゲインは「為替差益」

続いて、為替のキャピタルゲインは「為替差益」です。

為替差益とは、「為替レート」の動きを読んで通貨の交換をし、レートの差額から利益を得る方法のこと。「為替レート」は、為替市場で行われている通貨と通貨の交換時の価格のことを言います。

例えば、ある瞬間に1ドル=100円だったとして、その後多くの人が「円をドルにしてほしい」と言ってきたら、ドルの価値は高まりますよね?そうなると、1ドル110円を出さないと交換できなくなることもあります。

これが、ドル円相場でいう「円安」の状態であり、同時に「ドル高」の状態なのです。

また、反対に「ドルを円にしてほしい」人が増えれば、円の価値が高まり100円ではなく90円出せば1ドルと交換できるようになることもあります。これは先ほどの反対なので、「円高」「ドル安」の状態になりますね。

こういった為替レートは日々変動しています。為替レートの動きを読んで、例えば1ドル100円の時に円をドルに交換し、1ドル110円になったらドルを円に交換する。そうすることで、差額の10円が利益となるのです。

FXの魅力は「レバレッジ」

為替のキャピタルゲインについてはわかりましたか?先ほどは、1ドルの交換を例に出して説明しましたが、これが1万ドルだったとしたらどうでしょうか?

1ドル100円の時に1万ドル購入するので、100万円で1万ドルと交換することになりますよね。その後1ドル110円になった時、この1万ドルを円に交換したら、110万円が手に入るということになります。

つまり、110万円−100万円=10万円の利益を得ます。

ここで、FXの大きな特徴であり、最大の魅力でもある「レバレッジ」を活用すると利益はどうなるでしょうか?

レバレッジとは「てこの原理」のことです。てこの原理は、あなたも小学生の時に習ったかと思います。そうです。小さな力で大きなものを動かすことができるというあの懐かしい原理ですね。

この原理が、FXにおいて大きな力を発揮しています。

上の例のように、FXでは元手である100万円を「証拠金」とすることで、実際の金額の何倍もの取引をすることができます。つまり、レバレッジが10倍なら、元手は100万円ですが100万円×10倍で1,000万円分の取引が可能となるのです。

ですから、1ドル100円の時には1,000万円分の10万ドルを交換でき、1ドル110円になった時には、その10万ドルを円に交換できるため、1,100万円が返ってくるというわけです。

すると、利益は1,100万円−1,000万円=100万円になります。これがレバレッジ10倍の威力なのです。

ただし、このレバレッジは大きなリスクが伴います。それは、損が出た時にも10倍になってしまうこと。買っても負けても10倍です。

レバレッジ取引は、一攫千金も夢ではありませんが、一瞬で大損する危険性もある「ハイリスク・ハイリターン」な取引ですので、やる時には十分な注意が必要です。

「投資」でお金を増やすために

お金の世界はどうなっているのか、そして「お金を使ってお金を増やす」投資についてわかったところで、いよいよあなたも投資をはじめてみましょう。

「いきなり投資をはじめろって言われても何すればいいの?」
「いろいろ説明されて、どの投資がいいのかわからない…」

という人も安心してください。

まず一番最初にやるべきことは、「投資の目標を決めること」「目標を達成できた自分をイメージすること」です。

2限目でも勉強しましたが、お金を稼ぐには目標額を決めてイメージを膨らますことがとても重要。そして1限目で習ったように、お金はモトをただせば、私たちが快適に暮らすための「道具」にすぎません。

その道具であるお金を、いつまでに、いくらに増やし、何をしたいのか。これをできるだけ具体的にイメージすることで、成功への道筋が見え、お金を増やしていくことができるようになります。

そして次にやることは、投資について勉強して知識をつけることです。ネットでも本でもいいですし、投資家を参考にしたり詳しい人に聞いたりしてもいいです。投資の世界は奥が深く、この授業だけでは全てをお教えできませんし、すぐにマスターできるわけでもありません。

しかし、だからと言って何もやらないでいるといつまで経ってもお金は増やせません。まずは投資の本を1冊買ってみたり、証券口座を開設してみたりなどのすぐできる小さなことから行動を起こしてみましょう。

投資家になるためにすぐできること
  1. 投資の目標額を決める
  2. 利益を得た自分をイメージする
  3. 言葉(投資用語)を覚える
  4. 証券口座を開設して貯金の一部を移す
  5. 投資家の先輩を参考にする(ウォーレン・バフェットなどの偉大な投資家でも良い)
  6. お金をかけずデモトレードしてみる

この授業のまとめ

【6限目】お金を増やすのまとめ
  • お金の世界は5つに分かれている
  • 投資による利益は主に「インカムゲイン」と「キャピタルゲイン」がある
  • 「株式投資」で得られる利益
    • 配当金
    • 売却益
    • 株主優待
  • 「不動産投資」で得られる利益
    • 家賃収入
    • 売却益
  • 不動産は元手がなくても「融資」を受ければ購入できる
  • 「為替」で得られる利益
    • 「金利」差による利益
    • 為替差益
  • FXの最大の魅力は「レバレッジ」
  • 投資家になるには、まず小さな一歩を踏み出すことが大切

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