最近巷でも騒がれているビットコインのハードフォーク問題。8月頃にするのではないか?と言われていますね。
過去にイーサリアムもこの「ハードフォーク」というものを経験しています。
しかしあなたは、
- そもそもハードフォークとはなんなのか?
- イーサリアムのハードフォークはどんなものだったのか?
- ユーザーにどんな影響があったのか?
- じゃあビットコインがハードフォークしたらどうなるのか?
理解していますか?実は意外とわかっていない人が多かったりします。
技術的な話なので少し難しい部分もあるかもしれませんが、仮想通貨に投資をするなら押さえておきたい知識ですよ。
そこで今回はイーサリアムのハードフォークとはどんなものだったのか?を分かりやすく解説したいと思います。
ビットコインのハードフォークに関しても少し触れています。ぜひ参考にしてください。
目次
そもそもハードフォークとは?
ハードフォークとは、とても簡単に言うと、「本来一本の鎖で繋がっているブロックチェーンが分岐することによって、一つの仮想通貨が分裂する事」を言います。
ブロックチェーンに何かしらのバグや問題が起きた時に仕様変更(アップグレードみたいなイメージ)をし、今までのブロックチェーンを無視して新しいチェーンが作られる事によってなされます=旧チェーンと互換性無し。
旧チェーンと互換性がないので、結果として本来一つの通貨が二つに分裂してしまうということですね。
ソフトフォークとは?
ハードフォークと対の関係性にあるのがソフトフォークというものです。
ソフトフォークはハードフォークとは違い、ブロックチェーンの全てを仕様変更(アップグレード)する事をさします。互換性有りということですね。
全てのブロックチェーンが新しく変わる→ブロックチェーンは分岐しない(一時的に分岐してしまう場合はありますが、永続はしません)→通貨自体が分裂しない
こんな感じのイメージをもってもらえればオッケーです。
実際、過去にビットコインはソフトフォークを行っています。
イーサリアムのハードフォーク
”イーサリアムクラシック”という通貨を聞いた事はあるでしょうか?
この通貨は2016年にイーサリアムがハードフォークしたことによって生まれた仮想通貨で、現在はコインチェックで取引ができるようになっています。

本来同じ通貨のはずなのに、別のブロックチェーンが使われているという、矛盾を抱えた二つの通貨。
なぜハードフォークに至ったのか?そして通貨が分裂したことによって、僕たちユーザーにどんな影響があったのか?
そのあたりを解説していきましょう。
ハードフォークに至った流れ
イーサリアムがハードフォークに至ったのは2016年6月頃に、イーサリアムがハッキングを受けた「THE DAO事件」がきっかけです。
ハッキングを受けて不正にイーサリアムが移動してしまったのですが、その事実をなかった事にする為にイーサリアム陣営がとった行動が「ハードフォーク」なのです。
ハードフォークをすれば過去のブロックチェーンはなかった事になるので、ハッキング自体もなかった事にできますからね。
大半のコア開発者やマイナー(要はイーサリアム陣営)はこのハードフォークに賛成しました。
が、一部の人たちはハードフォークには反対したのです。
理由は「ブロックチェーンは中央が介入すべきではない=誰かが手を加えるものではない」という、仮想通貨が本来ある姿を主張したから。
そんなハードフォーク反対派によって生み出されたのがイーサリアムクラシックということですね。
正確に言うと、イーサリアムクラシックはハードフォークしたイーサリアムから切り離された感じなので、元祖イーサリアムがイーサリアムクラシックということになります。
少し整理しておくと、
- ハッキング被害を受けたという事実が残っているブロックチェーンを利用している元祖通貨→「イーサリアムクラシック」
- ハッキング被害が無かったことになった、全く新しいブロックチェーンを利用している新通貨→「イーサリアム」
という事です。
ユーザーへの影響
結局ハードフォークに踏み切る事になり、イーサリアムは二つに分裂し、「イーサリアム」と「イーサリアムクラシック」という二つの通貨が誕生してしまいました。
これによって僕たちユーザーにはどんな影響があったのでしょうか?
- 単純な混乱
- ウォレットのアップグレード
大きく分けるとこの二つです。
通貨が二つに分裂しましたが、ほとんどはハードフォーク指示(今のイーサリアムを支持)していたので、新たな通貨であるイーサリアムクラシックはほとんど価値を持たず消滅するだろう。というのが大方の予想でした。
が、実際にはイーサリアムクラシックは価値を勝ち取りつつあり、2017年6月現在では時価総額も「5位」に位置しています。
きっとこうなると予想していた人は少なかったでしょう。ちなみにイーサリアムクラシックはこちらで購入する事ができます。
また、当時イーサリアムを保有していた人はウォレットをアップグレードする必要もありました。
僕はハードフォーク当時はイーサリアムを保有していなかったのですが、デスクトップウォレットを利用していた人は手動でウォレットをアップグレードする必要があり、mist(イーサリアムの公式ウォレット)を利用していた人は最新版にアップデートすると、フォーク後のイーサリアムを使用するかどうかの選択をしたみたいですね。

ビットコインもフォークの可能性
そんなハードフォークですが、実はビットコインもハードフォークするという可能性が出てきています。
かなり話題になっているので知っている人は多いでしょう。
結構前から騒がれていたんですが、このままいくと8月1日にビットコインのハードフォークが濃厚になっているようです。
参考:Bitmain、驚愕のUASF対抗プランを発表 ビットコインは更なる混沌の渦中に
日本で一番ビットコインに詳しいであろう「大石さん」もツイッターで発言しています。
Zaifなどの各取引所も声明を発表しています。
参考:Bitcoin Unlimitedによるハードフォーク問題に対するビットコイン取引所からの共同声明文(和訳)
理由などを解説すると長くなってしまうので、今回は割愛しますが、もし分裂したとしたら、ビットコイン(BTC)とビットコインアンリミテッド(BTU)という二つの通貨が存在する事になります。
しかし、まだ分裂すると決まったわけではないという事は理解しておきましょう。
ビットコインに関しての基礎知識はこちらを参考にしてください。
参考:【ビットコイン初心者講座】始め方から稼げる運用方法まで
分裂したらどんな影響がある?
もし分裂した際には、価格変動はもちろん、二つの通貨を持つ事になったり、人によってはその前にウォレットを変更する必要があったりと、まぁ多少は混乱するでしょうね。(笑)
とりあえず分裂が決まったとなったら、取引所にビットコインを置いておくのはやめて、ハードウェアウォレットに保管しておきましょう。


その他にもいくつか注意点があるのですが、詳しくはこちらの大石さんの記事を読んでおきましょう。というかビットコインを保有している人はブクマしておきましょう。
ビットコインのハードフォーク問題に関しては僕も今度詳しく記事を書こうと思います。
まとめ
今回はイーサリアムのハードフォークに関して解説しました。
少し難しい話だったかもしれませんが、このような問題は仮想通貨に投資をしている人はもちろん、これからしようと思っている人も押さえておくべき知識です。
最低限理解しておきましょう。
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